ペルー アヤクチョ 武力紛争で奪われた家族の記憶 ホーム ペルー アヤクチョ写真集『痛みの帰郷』 写真集『痛みの帰郷』第2部 アンデスの遺骨発掘者たち 42. 外科医のような着衣で、3名の遺体が発見された現場で作業を開始するダナル・アランブルー。ラ・マル郡、チュンギ地区、チャウピマヨ村 43. 太陽の光が木々の間を通り抜け、現場は手術室のように見えた。ラ・マル郡、チュンギ地区、チャウピマヨ村 44. 土で深く覆われた埋葬現場では、法医学者達は時間を稼ぐために手荒く土を掘り起こしていく。ラ・マル郡、チュンギ地区、チャウピマヨ村 45. 2時間の作業の後、ダナルはこれまでの進捗状況を分析し、現場から回収する遺体の数を数えている。ラ・マル郡、チュンギ地区、チャウピマヨ村 46. 29年の歳月が流れ、軍に殺された2名の遺体は木の根の間に閉じ込められている。専門家は根気よく、太い根ををカミソリで切り取っていく。ラ・マル郡、チュンギ地区、チャウピマヨ村 47. 親族や検察官の視線は、被害者の衣服に付着した汚れをブラシで落とす法医学者の作業に向けられる。ラ・マル郡、チュンギ地区、チャウピマヨ村 48. 法医学者は、現場の状況を細部までノートに書き留めている。ラ・マル郡、チュンギ地区、チャウピマヨ村 49. 5時間の作業の後、女性と少女の遺体が露になった。女性は25歳から29歳、女児は7歳から9歳と思われる。脊椎の痕から、2人とも喉を切り裂かれたことがわかる。遺体の位置関係から、被害者は母と娘であることがわかる。ラ・マル郡、チュンギ地区、チャウピマヨ村 50. 法医学者は、発見された墓の詳細を検察官に説明する。 51. 犯罪現場で法医学の専門家が発見した軍の薬莢は、女性と子どもを殺害したのが軍であることを裏付けている。ラ・マル郡、チュンギ地区、シュルルパンパ村 52. 首の椎骨に残された傷跡から、鉈で殺害されたことがわかる。 ラ・マル郡、チュンギ地区、チャウピマヨ村 53. 法医学の専門家であるダナル・アランブルーとアレックス・キュリが、発掘された遺体を梱包している。ラ・マル郡、チュンギ地区、シュルルパンパ村 54. 1日が終わり、ダナルは遺体が埋められた場所から100メートル離れた場所に設置されたキャンプに運ぶため箱の1つを手にする。ラ・マル郡、チュンギ地区、シュルルパンパ村 55. 小さな谷間を流れる冷たく澄んだ水の流れに、ダナルが体を沈めている。こうすることで、作業中に付着した微生物を駆除するだけでなく、精神を浄化し、肉体を再生することができのだという。ラ・マル郡、チュンギ地区、チャウピマヨ村 56. ウアマンガ市にある科学捜査専門チームのオフィスで、ダナル・アランブルーは回収した遺骨をそれぞれの家族に引き渡す準備をしている。ウアマンガ市 57. 法医学者が、オフィスにある仮設倉庫から空の棺桶を取り出している。ウアマンガ市 58. 法医学者は、その日のうちに遺族に引き渡される遺骨の1つ1つにラベルを貼っていく。ウアマンガ市 59. 軍が「犬の耳」と呼んでいた地域の地図が壁に貼られている。そこは、テロリストと軍の銃撃戦に巻き込まれたチュンギ地区の中でも、地獄と化した場所である。ダナルは、一連の作業の中で最も悲しい瞬間を迎えようとしている。ウアマンガ市 60. アンヘリカ・クシ・ディアス(75歳)は、1984年にセンデロ・ルミノソに殺害された娘の遺骨を引き取るために、ベレン・チャピ村から2日間かけてウアマンガ街まで1人でやってきた。被害者の名前はルシア・クアドロス、彼女は14歳のときにセンデロ・ルミノソに誘拐され、殺害された。ウアマンガ市 61. 娘との遺骨を受け取るアンヘリカ・クシ。彼女はケチュア語で娘を弔っている。アンヘリカの夫も1984年にセンデロ・ルミノソにより殺害されている。ウアマンガ市 62. 犠牲者の母親である、アンヘリカ・クシを慰めようとするダナル・アランブルー。35歳の法医学者は、法医学専門チームで働いた5年間におよそ600体の遺体を発掘した。ウアマンガ市 2022年03月18日更新 フィールド ペルー アヤクチョ武力紛争で奪われた家族の記憶 イントロダクション バーチャル記憶博物館 証言集『沈黙はいつまで』 写真集『痛みの帰郷』 カナダ ユーコン大学と先住民族との共働 1 イントロダクション 2 カナダの負の歴史と暗闇 3 キャンパスの脱植民地化と和解 4 カリキュラム 5 研究倫理と脱植民地化 6 先住民族と大地 ~ Stewardshipとは 7 もっと知りたい人のために 日本 サッポロアイヌ・コタンのある風景と遺骨の帰還 イントロダクション サッポロ・イシカリのアイヌ・コタンのある風景