E-2 ミニレタブロ 緑
2つの亡霊の両脇には、センデロと国軍によってなされた残虐行為の数々が、被害者の証言をもとにレタブロの技法を用いて表現されています。
ロス・カビートス兵舎には30名からなる尋問・拷問専門のグループが存在した。兵舎では、凄惨な拷問や殺害が繰り返されただけではなく、女性に対しては日常的にレイプが行われた。(真実和解委員会の報告書より)
「…ひとたび点火されると、僅か30分足らずで3体の遺体は炎に食い尽くされた。窯の中の遺体は急速に縮んで胎児のような姿勢となり、その後黒い塊となってパチパチと音を立てながら焼き尽くされた…」。(リカルド・ウセダ著「Muerte en el Pentagonito, Los Cementerios Secretos del Ejército Peruano」より)
「ワタタス渓谷にあるランブラシュワイコでは、投げ捨てられた遺体の山を見つけました。インフィエルニージョにも行きましたが、そこでも遺体が山のように積まれていました。」(証言集『沈黙はいつまで』アンヘリカ・メンドーサの証言より)
「3機の赤いヘリコプターが現れ、私達の村を取り囲んだかと思うと山や渓谷に爆撃を加え始めました。」(証言集『沈黙はいつまで』エレナ・ゴンサレスの証言より)
「士達が畑の方へやってきました。あたりで農作業を続けていた村人をすべて捕まえて、1か所に集めました。父親もその中にいました。兵士達は、ひとりひとりの名前を確認すると、まるで動物を殺すかのように、取り上げた鎌や山刀を振りかざして村人を殺しはじめました。ある者は腹を切り裂かれ、ある者はこめかみを銃で打ち抜かれました。遺体は、サボテン畑や傾斜の茂みに投げ込まれました。」(証言集『沈黙はいつまで』アニバル・カジョの証言より)
「娘は、兵士達にレイプされた後に殺されたようでした。舌と乳房が切り取られ、目がえぐり出されていました。さらには、膣が2つに裂かれていました。」(証言集『沈黙はいつまで』ヴィクトリア・パリオナの証言より)